体から穀物を生んだ食物の女神
どんな神さま?
自分の体から食べものを生み出した、食物の女神です。伊耶那岐神と伊耶那美神の神生みで生まれ、名前の「け」は食べものをあらわします。「大いなる食べものの姫」という意味です。国生みでは、四国の阿波の国の名前としても登場します。阿波は、穀物の粟がよくとれる国でした。
この女神の物語は、少しおそろしいものです。高天原を追われた須佐之男命が、食べものをもとめてたずねてきました。女神は、鼻や口、おしりからさまざまなごちそうをとり出し、料理してさし出します。そのようすをのぞき見た須佐之男命は、「きたないものを食べさせるのか」と怒って、女神を殺してしまいました。
すると、なきがらの頭から蚕が、両目から稲が、両耳から粟が、鼻から小豆が、陰部から麦が、おしりから大豆が生まれます。神産巣日神がそれをとらせて種とし、人びとが作物を育てるはじまりになりました。食べものは、命がかたちをかえたもの。何かの命をいただいて私たちは生きている、ということを、この神話は伝えています。よく似た話は世界の各地にあり、『日本書紀』では保食神と月読命の話として語られます。徳島県の上一宮大粟神社などにまつられています。
登場する主な神話
- 国生み・神生み
- 五穀の起源
- 大年神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 大宜都比売神
- 読み
- おおげつひめのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00105
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