大山咋神に対する若い山の神
どんな神さま?
若い山の神さまです。『古事記』の大年神の系譜に名前が見えます。大年神の子の羽山戸神と、食べものの女神・大気都比売神のあいだに生まれた八柱の神の、いちばんはじめの子です。物語はなく、名前だけが記されています。
父のきょうだい、つまりおじさんにあたる神に、大山咋神がいます。比叡山と京都の松尾にしずまる、名高い山の神です。「大山咋」と「若山咋」。「大」と「若」で対になる名前です。「くい」は杭のことで、山に杭を打って、その山を自分のものとしておさめる神、という意味とされます。若山咋神は、その若い世代の山の神、ということになります。
この神が、稲作の神々のきょうだいの先頭にいるのは、なぜでしょうか。日本の各地には、「山の神は、春になると山を降りて田の神になり、秋の収穫がおわると、また山へ帰って山の神にもどる」という言い伝えがあります。米づくりは、まず春に、山から神をむかえることからはじまるのです。そう考えると、この神は、山から里へ降りてくる、田の神のもとの姿といえます。そのあとに、若い苗、早乙女、水まき、夏の日、秋の女神とつづいていきます。山にふった雪や雨が、川となって田をうるおします。山は、米づくりのみなもとです。山と田をむすぶ、若い山の神さまです。
登場する主な神話
- 大年神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 若山咋神
- 読み
- わかやまくいのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00306
