若い稲の実りをあらわす神
どんな神さま?
若い稲のみのりをあらわす神さまです。『古事記』の大年神の系譜に名前が見えます。大年神の子の羽山戸神と、食べものの女神・大気都比売神のあいだに生まれた八柱の神の、二番目の子です。物語はなく、名前だけが記されています。
名前の「年」は、もともと稲や穀物のみのりを意味する言葉です。おじいさんにあたる神が「大年神」、おじさんにあたる神が「御年神」。そしてこの神が「若年神」。大きな年、とうとい年、若い年。一族に、「年」の名前をもつ神がそろっています。「若年」は、若い稲、つまり、芽を出したばかりの苗をあらわすとする説があります。
八柱のきょうだいは、一年の米づくりの流れを順にあらわしているとされます。一番目の若山咋神は、春に山から降りてくる神。二番目のこの神が、若い苗。三番目が、田植えをする早乙女。そして水まき、夏の日ざし、秋のとり入れへとつづきます。米づくりは、まず苗を育てることからはじまります。春、種もみを水にひたし、苗代にまいて、小さな芽が出るのを待ちます。「苗半作」という言葉があります。よい苗ができれば、その年の米づくりは半分うまくいったも同じ、という意味です。うすい緑色の、やわらかな苗。その小さな命に、一年のみのりのすべてがつまっています。はじまりの力をもつ、若い稲の神さまです。
登場する主な神話
- 大年神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 若年神
- 読み
- わかとしのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00305
