稲の豊かな実りをもたらす年の神
どんな神さま?
稲のゆたかなみのりをもたらす、年の神さまです。『古事記』では、穀物の神・大年神と香用比売のあいだに生まれました。兄は大香山戸臣神です。「とし」は、もともと稲のみのりを意味する言葉で、「御年」は、それをうやまっていう名前です。父の大年神とならんで、米づくりの中心となる神とされます。
この神には、『古語拾遺』という書物に、おもしろい話が伝わっています。昔、土地の神が田をつくるとき、はたらく人びとに牛の肉を食べさせました。それを知った御年神は怒って、田にいなごをはなちます。苗は、たちまちかれてしまいました。こまった土地の神がうらないをすると、御年神のたたりだとわかります。そこで、白い猪、白い馬、白いにわとりをささげてあやまると、御年神は怒りをとき、いなごを追いはらう方法をくわしく教えました。そのとおりにすると、苗はまた青あおとしげり、その年は豊作になったといいます。
朝廷が春に豊作を祈る祈年祭で、この神に白い馬、白い猪、白いにわとりをささげるのは、この話がはじまりとされています。奈良県御所市の葛木御歳神社は、全国の御歳神社の総本社です。お正月の「お年玉」も、もとはこの神の魂を分けていただくもの、ともいわれます。
登場する主な神話
- 大年神の系譜
- 御歳神のたたり(古語拾遺)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 御年神
- 読み
- みとしのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00286
