輝きの名をもつ大年神の妻
どんな神さま?
『古事記』の大年神の系譜に登場する女神です。穀物の神・大年神には三柱の妻がいて、香用比売はその二番目に名前が出てきます。大年神とのあいだに、大香山戸臣神と御年神の二柱を生みました。物語は伝わらず、系譜に名前が記されるだけです。
名前の読み方には、いくつかの説があります。「かぐよひめ」と読むのがふつうですが、「かよひめ」と読む説もあります。意味については、「かがやく」ことをあらわすとする説や、光がちらちらとゆれるようすをあらわすとする説があります。どちらにしても、光にかかわる、美しい名前です。竹から生まれた「かぐや姫」の名前も、同じ「かがやく」という言葉から来ているとされます。
この女神の子の御年神は、稲のみのりをつかさどる大切な神で、朝廷が春に豊作を祈る祭りでまつられました。かがやきの女神から、みのりの神が生まれたことになります。日の光がなければ、稲は育ちません。夏の田んぼに、強い日ざしがちらちらとゆれるようす。あるいは、秋の田で、金色の稲穂が風にゆれてかがやくようす。そんな風景が、この女神の名前に重なります。穀物の神の妻に、光の名をもつ女神がいる。昔の人は、太陽と稲のむすびつきを、家族の形であらわしたのでしょう。
登場する主な神話
- 大年神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 香用比売
- 読み
- かぐよひめ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00129
