若々しい生成の力を表す神
どんな神さま?
若々しく、ものを生み出す力をあらわす神さまです。火の神を生んだ伊耶那美神は、大やけどを負って苦しみました。その苦しみのなかで、はいたものから鉱山の神が、ふんから土の神が、尿から水の女神・弥都波能売神が生まれ、つづいて生まれたのが、この和久産巣日神です。伊耶那美神が、命のおわりに生んだ神のひとりです。
名前の「わく」は、若いこと。「むすひ」は、ものを生み出し、育てるふしぎな力です。世界のはじまりにあらわれた高御産巣日神、神産巣日神の「むすひ」と同じ言葉です。「若々しい、生み出す力」という意味になります。土の神、水の神のあとに、この神が生まれる。土と水がそろって、そこから作物がめばえる力が生まれる、ということでしょう。この神の子が、食べものの女神・豊宇気毘売神です。
『日本書紀』には、もう少しくわしい話があります。火の神が、土の女神を妻として、稚産霊という子を生みました。その頭の上には蚕と桑が、おへそのなかには五穀が生まれた、というのです。火と土から、きものと食べものが生まれる。野山に火を入れて、その灰で作物を育てる、古い農業のすがたをうつしているとも考えられています。母神の死のまぎわに、次の命を育てる力が生まれました。おわりから、はじまりが生まれる。農業と養蚕の神さまです。
登場する主な神話
- 国生み・神生み
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 和久産巣日神
- 読み
- わくむすひのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00307
