食を通して、いのちを養う神
どんな神さま?
食べものをとおして命をやしなう、ゆたかな食の女神です。『古事記』では、伊耶那美神が苦しみのなかで生んだ和久産巣日神の子として、名前が見えます。和久産巣日神は、若々しくものを生み出す力の神で、その体から蚕や五穀が生まれたとも伝えられます。その子が、「ゆたかな食べものの姫」という名前をもつこの女神です。
この女神には、丹後の国に、天女の物語が伝わっています。昔、八人の天女が泉におりて水あびをしていました。それを見た老夫婦が、ひとりの羽衣をかくしてしまいます。天に帰れなくなった天女は、老夫婦の子となり、十年あまりいっしょにくらしました。天女は、ひと口のめば万病がなおる酒をつくり、家はたいそうゆたかになります。ところが老夫婦は「おまえは私たちの子ではない。出ていけ」と追い出してしまいました。
天女は泣きながら村むらをさまよい、やがてたどりついた土地で「ここに来て、私の心はおだやかになりました」と言って、そこにしずまります。これが豊宇賀能売命だと、古い風土記は語っています。伊勢神宮の外宮にまつられる豊受大神は、この丹波・丹後の地からむかえられた神とされています。人にゆたかさをあたえながら、つらい目にもあった女神。食べものへの感謝を教えてくれます。
登場する主な神話
- 神生み(和久産巣日神の子として)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 豊宇気毘売神
- 読み
- とようけびめのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 別名・表記
- 豊受大神 とようけのおおかみ
神社・信仰での名・③ 神社伝承(伊勢神宮外宮)
- 豊受大神 とようけのおおかみ
- 図鑑番号
- K00226
神さまホスピタルでの配役
No.9 栄養管理栄養士食で生命を養う祀る主な神社
- 伊勢神宮 三重県公式サイト
