比叡山と松尾にしずまる山の神さま
どんな神さま?
比叡山と京都の松尾にしずまる、山の神さまです。『古事記』では、穀物の神・大年神の子で、山末之大主神という別の名をもちます。「くい」は杭のことで、山に大きな杭を打つように、その山を自分のものとしておさめる神、という意味と考えられています。別名は「山のいただきの大いなる主」です。
『古事記』は、この神が近江の日枝の山と、葛野の松尾にいて、鳴鏑という矢をもつ神だと記しています。鳴鏑は、飛ぶときにひゅうと音が鳴る矢のことです。日枝の山はいまの比叡山で、ふもとの滋賀県大津市に日吉大社があります。松尾は京都の西で、松尾大社があります。都の東と西から、この神が見まもっていることになります。
日吉大社は、比叡山に延暦寺がひらかれてからは、寺の守り神として「山王さま」と呼ばれ、全国に広まりました。東京の日枝神社もそのひとつで、神の使いは猿とされています。いっぽう松尾大社は、海を渡ってきた秦氏という一族がまつった社で、酒づくりの神として名高く、いまも全国の酒蔵から信仰されています。ひとつの山の神が、都の守り神にも、お酒の神にもなりました。
登場する主な神話
- 大年神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 大山咋神
- 読み
- おおやまくいのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00121
