山の頂をおさめる大いなる主の神
どんな神さま?
山のいただきをおさめる、大いなる主の神さまです。『古事記』の大年神の系譜に、大山咋神の「またの名」として記されています。大山咋神は、穀物の神・大年神の子で、近江の日枝の山、いまの比叡山と、京都の松尾にしずまる山の神です。
「山末」は、「山のすえ」、つまり山のいちばん上、いただきのこと。木の枝の先を「こずえ」というのと同じ言い方です。「大主」は、大いなる主。「山のいただきの、大いなる主の神」という意味になります。大山咋神の「くい」が、山に杭を打って自分のものとすることをあらわすのにたいして、こちらは、山のてっぺんにどっしりとすわって、山ぜんたいをおさめる姿をあらわしています。
比叡山のふもとにある日吉大社には、山のいただき近くに大きな岩があり、そこが神の降りてくる場所とされてきました。もともと、この岩をまつったのが、社のはじまりと伝えられています。「山末之大主神」という名前は、その山上の神をさす、古い呼び名だったのではないか、という見方もあります。この名前での物語は、『古事記』には記されていません。昔の人は、高い山のいただきを、神のすむ場所としてあおぎました。雲がかかり、雷が鳴り、水が生まれるところ。そこにいる主に、里の人びとは、めぐみと安全を祈りました。山をあおぐ心が、そのまま名前になった神さまです。
登場する主な神話
- 大年神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 山末之大主神
- 読み
- やますえのおおぬしのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00295
