八つの頭と八つの尾をもつ大蛇
どんな神さま?
八つの頭と八つの尾をもつ、おそろしい大蛇です。出雲の国の、肥の河の上流にあらわれました。足名椎は、その姿をこう語ります。「目は、ほおずきのようにまっ赤。ひとつの体に、頭が八つ、尾が八つ。体には、こけや、ひのき、杉の木が生えています。長さは、八つの谷、八つの峰にわたり、腹はいつも血がにじんで、ただれています」。
この大蛇は、毎年やってきて、足名椎の娘をひとりずつ食べました。八人いた娘は、もう櫛名田比売ひとりです。話を聞いた須佐之男命は、強い酒を八つのおけに用意させました。やってきた大蛇は、八つの頭をそれぞれのおけにつっこんで酒をのみ、よいつぶれてねむってしまいます。須佐之男命が剣でずたずたに切ると、肥の河は血でまっ赤にそまりました。尾を切ったとき、剣の刃がかけます。さいてみると、りっぱな太刀が出てきました。これが、のちの草薙剣です。
この大蛇は、いくつもの支流をもち、たびたびあふれて田をのみこんだ、斐伊川そのものをあらわす、とする説があります。川の上流でさかんだった鉄づくりで、川が赤くにごったようすだ、とする説もあります。尾から剣が出るのは、そのためだというのです。人の手におえない、自然の大きな力。それがこの大蛇です。
登場する主な神話
- 八俣遠呂智退治
- 草那芸の大刀の出現
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 八俣遠呂智
- 読み
- やまたのおろち
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00296
関連する神さま
- 足名椎 あしなずち図鑑のページ
- 櫛名田比売 くしなだひめ図鑑のページ
- 須佐之男命 すさのおのみこと図鑑のページ
- 熱田大神 あつたのおおかみ図鑑のページ
- 大山津見神 おおやまつみのかみ図鑑のページ
- 手名椎 てなずち図鑑のページ
- 稲田宮主須賀之八耳神 いなだのみやぬしすがのやつみみのかみ図鑑のページ
- 八島士奴美神 やしまじぬみのかみ図鑑のページ
- 神大市比売 かむおおいちひめ図鑑のページ
- 布波能母遅久奴須奴神 ふはのもじくぬすぬのかみ図鑑のページ
- 日河比売 ひかわひめ図鑑のページ
- 深淵之水夜礼花神 ふかふちのみずやれはなのかみ図鑑のページ
- 天之都度閉知泥神 あめのつどへちねのかみ図鑑のページ
- 天之冬衣神 あめのふゆきぬのかみ図鑑のページ
