大蛇から救われた稲田の女神
どんな神さま?
八俣遠呂智から救われた、稲田の女神です。出雲の国つ神、足名椎と手名椎の娘で、八人姉妹の末っ子でした。姉たちは毎年ひとりずつ大蛇に食べられ、のこるのは自分だけ。今年はいよいよ自分の番、というそのときに、高天原を追われた須佐之男命が通りかかります。
わけを聞いた須佐之男命は、娘を妻にもらう約束をして、大蛇退治をひきうけました。そしてまず、櫛名田比売を櫛の姿にかえて、自分の髪にさします。姫をかくして守るためとも、姫のもつふしぎな力を身につけるためともいわれます。強い酒でよわせた大蛇をたおしたあと、ふたりは出雲の須賀の地に宮を建ててくらしました。そこでよまれた「八雲立つ」の歌は、妻をまもる垣根を幾重にもめぐらそう、という、日本でいちばん古い和歌とされています。
名前は「ふしぎな力をもつ稲田の姫」という意味とされます。『日本書紀』では奇稲田姫と書きます。あばれる川の大蛇から、稲田をまもって結ばれた、と読むこともできます。島根県松江市の八重垣神社には、姫が姿をうつしたという「鏡の池」があり、紙をうかべる縁うらないが人気です。夫婦円満、縁むすびの女神として信仰されています。
登場する主な神話
- 八俣遠呂智退治
- 須賀の宮
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 櫛名田比売
- 読み
- くしなだひめ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00148
