国譲りでごちそうを用意した神
どんな神さま?
国譲りのあと、ごちそうを用意した料理の神さまです。河口の神である水戸神の孫にあたります。大国主神が国をゆずり、出雲の浜に宮殿が建てられたとき、櫛八玉神は料理人となって、お祝いのごちそうをささげました。その準備のようすを、『古事記』はくわしく語っています。
まず、鵜の姿にかわって海の底にもぐり、底の土をくわえてきて、たくさんの平たい皿をつくりました。次に、海そうの茎をかりとって、火をおこす臼と杵をつくり、きりもみして新しい火をおこします。そして、こう祝いの言葉をとなえました。「私がおこしたこの火は、高天原の御殿のすすが長くたれさがるまで、地の底の岩がかたまるまで、たきつづけましょう。漁師たちがつりあげた、口の大きな、りっぱなすずきを、竹のうつわがたわむほど、たっぷりとおそなえしましょう」。
神さまにささげる料理は、清らかな新しい火でつくらなければなりません。うつわも、火おこしの道具も、すべて海のものから新しくつくる。そのていねいな準備が、もてなしの心そのものです。出雲大社では、いまも昔ながらの方法で火をおこす祭りが行われています。料理人や、食にたずさわる人びとの神さまです。
登場する主な神話
- 国譲り
- 大国主神への饗応
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 櫛八玉神
- 読み
- くしやたまのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00149
