国が豊かに富む意の名をもつ神
どんな神さま?
国がゆたかに富むことをあらわす名前の神さまです。『古事記』の、大国主神の子孫をたどる系譜に登場します。大国主神の子の鳥鳴海神と、日名照額田毘道男伊許知邇神のあいだに生まれました。大国主神の孫にあたります。
葦那陀迦神、またの名を八河江比売という女神を妻として、速甕之多気佐波夜遅奴美神をもうけました。物語は語られず、名前と家族のつながりだけが記されています。名前の「国」は国土、「忍」は「おしなべて」、つまりすみずみまで、「富」はゆたかなこと。「国がすみずみまで、ゆたかに富む」という、めでたい意味と考えられています。
祖父の大国主神は、少名毘古那神とともに国をつくりかため、人びとに作物の育て方や病気のなおし方を教えました。その国が、孫の代には「すみずみまで富む」という名前をもつようになった。系譜の名前は、国づくりのあとの、おだやかな発展をあらわしているようです。妻の名は、川の入り江に葦が高くしげるようす。水にめぐまれた土地は、やがてよい田んぼになります。父の名は、鳥が鳴く海。出雲の海辺と水辺の風景のなかで、国がゆたかになっていく。短い名前のつらなりに、そんな物語が読みとれます。国の富を願う、祈りのような名前の神さまです。
登場する主な神話
- 大国主神の子孫の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 国忍富神
- 読み
- くにおしとみのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00150
