大国主神の子孫の系譜を結ぶ神
どんな神さま?
大国主神の子孫をたどる長い系譜の、いちばん最後に記される神さまです。天日腹大科度美神と遠津待根神のあいだに生まれました。大国主神から数えて、十代目にあたります。物語は伝わっていません。
『古事記』は、この神の名前を記したあとで、こうしめくくっています。「八島士奴美神から、遠津山岬多良斯神までを、十七世の神という」。八島士奴美神は、須佐之男命と櫛名田比売の子です。そこから大国主神をへて、この神まで。須佐之男命にはじまる出雲の神々の血すじが、ここまで十七代つづいた、というのです。長い長い系譜の、しめくくりをになう神です。
名前は、「遠くの山のみさきをつかさどる神」とする説があります。「たらし」は、「足りる」「満ち足りる」という意味の言葉で、古い時代の天皇の名前にもよく使われました。「遠い山のみさきまで、満ち足りておさめる神」とも読めます。須佐之男命が出雲に降り立ち、大国主神が国をつくり、その子孫が代をかさねて、国は遠い山のみさきまで満ち足りた。系譜の最後の名前は、そんな物語のおわりをつげているようです。母の名にも「遠津」があり、親子で名前がつながっています。十七代の神々の名前には、水、霧、風、鳥、かめ、沼、波と、出雲の風景がつまっていました。その最後に、遠くの山が見えています。
登場する主な神話
- 大国主神の子孫の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 遠津山岬多良斯神
- 読み
- とおつやまさきたらしのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00222
