黄泉のけがれから生まれた禍の神
どんな神さま?
黄泉の国のけがれから生まれた、わざわいの神さまです。亡くなった妻を追って黄泉の国へ行った伊耶那岐神は、地上にもどると、「私は、なんともいやな、けがれた国へ行ってしまった。体を清めなければ」と言って、川で禊をしました。「上の瀬は流れがはやい。下の瀬は流れがよわい」。そう言って、中ほどの瀬にもぐり、身をすすぎます。そのとき、最初に生まれたのが八十禍津日神、次が大禍津日神でした。
『古事記』は、「この二柱は、あのけがれた国に行ったときの、けがれによって生まれた神である」と記しています。「八十」は、数がとても多いこと。「まが」は、まがっていること、よくないこと。「ひ」は、ふしぎな力です。「数かぎりないわざわいをおこす力」という名前になります。
病気、けが、あらそい、天災。世の中のよくないことは、どこから来るのか。昔の人は、それを黄泉の国のけがれから生まれた神のしわざと考えました。けれども、この神をどう見るかは、ひとつではありません。わざわいをもたらす神とする説と、悪いことをきびしくとがめ、正す神とする説があります。そして大切なのは、このあとすぐに、わざわいを直す直毘の神々が生まれることです。わざわいは、かならず直される。そのはじまりにいる神です。
登場する主な神話
- 伊耶那岐命の禊
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 八十禍津日神
- 読み
- やそまがつひのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00294
