※この解説は、出典の確認を続けています。
鳥取神の父として名が見える神
どんな神さま?
『古事記』の大国主神の系譜に、名前だけが見える神さまです。鳥取神の父として記されています。娘の鳥取神は、大国主神の妻となり、鳥鳴海神を生みました。この鳥鳴海神から、大国主神の子孫の長い系譜がはじまります。物語は語られず、『古事記』には、このほかのことは何も記されていません。
名前の「八島」は、たくさんの島。「牟遅」は、「むち」、つまり、とうとい者をうやまって呼ぶ言葉です。大国主神の別名「大穴牟遅」の「むち」や、天照大御神の別名「大日孁貴」の「むち」と同じです。「たくさんの島々の、とうといお方」という意味になります。とても格の高い名前です。
須佐之男命の子に、八島士奴美神という、よく似た名前の神がいました。「たくさんの島々をおさめる主」という意味の名前です。どちらも「八島」ではじまり、国をおさめる者をあらわしています。ふたりは同じ神ではないか、あるいは、かかわりの深い神ではないか、と考える説もあります。大国主神は、各地の有力な神の娘を妻にむかえることで、国をひとつにまとめていきました。「島々のとうといお方」の娘をむかえたことも、そのひとつだったのでしょう。その娘の血すじが、大国主神のあとをついでいきます。名前しかのこっていませんが、大きな力をもつ神だったことが、その名前からうかがえます。
登場する主な神話
- 大国主神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 八島牟遅能神
- 読み
- やしまむじのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00293
