土左国につけられた勇ましい名
どんな神さま?
四国のうち、土佐の国、いまの高知県につけられた神さまの名前です。伊耶那岐神と伊耶那美神が生んだ伊予之二名島(四国)は、体はひとつで顔が四つあるとされ、顔ごとに名前がありました。伊予は愛比売、讃岐は飯依比古、阿波は大宜都比売、そして土佐が、この建依別です。
「建」は、いさましいこと、たけだけしいこと。「依」は、神の力がよりつくこと。「別」は、土地をおさめる者につける言葉で、古い時代の人の名前にもよく見られます。「いさましい力がよりつく男」という意味になります。讃岐の飯依比古が「飯の霊がよりつく男」なので、ふたりは名前の形がそろっています。
四国の四つの顔は、女、男、女、男と、たがいちがいにならんでいます。そして、うるわしい姫、ごはんの男神、食べものの女神、いさましい男神。おだやかな瀬戸内がわの三つの国にたいして、太平洋に面した土佐だけが、「建」という力づよい名前をもっているのです。土佐は、けわしい山にへだてられ、あらい海に向かってひらけた国です。黒潮にのってかつおを追う漁師たち、そして幕末に活やくした志士たち。「いさましい」という名前は、千年以上あとの土佐の人びとの気風にも、ふしぎとよく合っています。国の名前に神の名がある。それは、土地そのものに魂があると考えたからです。
登場する主な神話
- 国生み
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 建依別
- 読み
- たけよりわけ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00202
