力比べの末、諏訪にしずまった神
どんな神さま?
力くらべのすえ、諏訪の地にしずまった神さまです。『古事記』では大国主神の子とされ、国譲りの場面に登場します。高天原から来た建御雷神が国をゆずるようせまり、兄の事代主神がしたがったあと、大国主神は「もうひとり、建御名方神という子がいます」と言いました。
そこへ建御名方神が、千人がかりでやっと動かせるほどの大岩を、指先でかるがるとささげてやってきます。「だれだ、私の国に来てこそこそ話をしているのは。それなら力くらべをしよう。まず私がおまえの手をつかむぞ」。ところが、相手の手をつかむと、それはつららにかわり、剣の刃にかわりました。おそれて引きさがると、こんどは自分の手を、若い葦のようににぎりつぶされ、投げ飛ばされてしまいます。建御名方神は逃げ、信濃の諏訪湖まで追いつめられて言いました。「この地からほかへは行きません。父や兄の言葉にもそむきません」。
日本でいちばん古い相撲の話ともいわれます。負けた神ですが、諏訪では、土地をひらいた力づよい神として、あつく信仰されてきました。長野県の諏訪大社は、全国に一万あまりある諏訪神社の総本社です。七年ごとに、山から切り出した大木を引いて建てる御柱祭は、たいへん有名です。風と水の神、狩りと農業の神、武の神として親しまれています。
登場する主な神話
- 国譲り
- 建御雷神との力比べ
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 建御名方神
- 読み
- たけみなかたのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00201
