田植えをする早乙女をあらわす女神
どんな神さま?
田植えをする早乙女をあらわす女神です。『古事記』の大年神の系譜に名前が見えます。大年神の子の羽山戸神と、食べものの女神・大気都比売神のあいだに生まれた八柱の神の、三番目の子です。物語はなく、名前だけが記されています。
名前の「さなめ」は、「さの女」。「さ」は、稲のこと、あるいは、田の神のことをさす古い言葉とされます。この「さ」は、いまもたくさんの言葉にのこっています。田に植える苗は「さなえ」。田植えをする月は「さつき」。田植えをする女性は「さおとめ」。田植えのころにふる雨は「さみだれ」。田植えがおわったお祝いは「さなぶり」。どれも、田の神と稲にかかわる言葉です。「若さなめ」は、若い早乙女、ということになります。
昔の田植えは、村をあげてのお祭りでした。そろいのきものに、すげがさをかぶった早乙女たちが、歌に合わせて、いっせいに苗を植えていきます。田植えは、田の神をむかえて行う神聖な仕事で、苗を植える早乙女は、神につかえる巫女のような役目をもっていました。きょうだいの神々は、山の神、若い苗、早乙女、水まき、夏の日ざし、秋の女神とつづき、一年の米づくりをあらわしています。そのなかで、いちばんはなやかな場面をになう女神です。伊勢神宮などでは、いまも古式ゆかしい田植えの祭りが行われています。
登場する主な神話
- 大年神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 若沙那売神
- 読み
- わかさなめのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00303
