国譲りの最初の使いとなった神
どんな神さま?
天照大御神と須佐之男命のうけいで生まれた五柱の男神の、二番目にあたります。須佐之男命が、天照大御神の右の髪に巻いた玉をかみくだき、吹き出した息の霧から生まれました。兄は、天孫降臨する邇邇芸命の父・天之忍穂耳命です。
国譲りでは、地上へつかわす最初の使いに選ばれました。ところが『古事記』によると、大国主神にすっかり心をよせてしまい、三年たっても高天原に知らせをよこしませんでした。使いとしては失敗です。けれども、出雲の側の言い伝えはちがいます。出雲国造が天皇の前でとなえた祝詞では、この神は地上のようすをくわしく調べて報告し、わが子をつかわして国をしずめた、てがら者として語られています。
同じできごとでも、語る立場がかわれば物語もかわるのです。この神の子の建比良鳥命は、出雲国造の祖先とされます。出雲大社の宮司をつとめる家は、いまもその子孫と伝えられています。相撲の祖とされる野見宿禰や、学問の神さまの菅原道真公も、この神の子孫にあたるとされます。大国主神に心をよせ、出雲の地に根をおろした神は、多くの人材の源になりました。
登場する主な神話
- うけい(誓約)
- 国譲り
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 天之菩卑能命
- 読み
- あめのほひのみこと
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00045
