屋敷の境を守るとされる神
どんな神さま?
屋敷のさかいをまもるとされる神さまです。『古事記』の大年神の系譜に名前が見え、穀物の神・大年神と天知迦流美豆比売のあいだに生まれました。阿須波神のすぐあとに名前が出てきて、ふたりでひと組のようにあつかわれることの多い神です。物語は語られていません。
名前の意味には、いくつかの説があります。よく知られているのは、「はひき」を、屋敷の土地のさかいめ、あるいは、家に入るときにまたぐ入口のこととみる説です。屋敷のまわりのさかいをまもり、外から悪いものが入るのをふせぐ神、ということになります。対の阿須波神は、家の足もと、土台をまもる神とされます。足もとと、まわり。ふたりで屋敷ぜんたいをまもっているのです。
この神は、朝廷でも大切にまつられました。『延喜式』によると、宮中には、宮殿の敷地をまもる五柱の神がまつられていました。井戸の神である生井神、福井神、綱長井神、そして阿須波神と波比岐神です。水と、土台と、さかい。人が安心してくらすために、なくてはならないものです。この五柱は、大阪の坐摩神社にもまつられ、家をまもる神、旅の安全をまもる神として信仰されています。引っこしや家を建てるときに、おまいりする人も多い社です。わが家の敷地を、ぐるりと見まもってくれる神さまです。
登場する主な神話
- 大年神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 波比岐神
- 読み
- はひきのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00248
