海の神の娘で、山幸彦の妻
どんな神さま?
山幸彦の妻となった、海の神の娘です。兄の釣り針をさがして海の神の宮をおとずれた火遠理命は、門のそばの井戸の上の木にのぼって待っていました。水をくみにきた侍女が、水にうつる美しい若者の姿におどろきます。知らせを聞いて出てきた豊玉毘売は、ひとめで心をうばわれ、父に告げました。父の海の神は「この方は天つ神の御子だ」とよろこび、ふたりを結婚させます。
三年のしあわせな日々のあと、夫は地上へ帰りました。やがて身ごもった豊玉毘売は、「天つ神の御子を、海のなかで生むわけにはまいりません」と、夫を追って海辺にやってきます。鵜の羽で屋根をふいた産屋がまだできあがらないうちに、産気づきました。「子を生むときは、もとの国の姿になります。どうか見ないでください」。けれども夫はのぞいてしまい、大きなワニの姿でのたうつ妻を見て、逃げ出します。
はじた豊玉毘売は、生まれた子をのこして、海の道をとざして帰ってしまいました。それでも夫と子を思う心はやまず、妹の玉依毘売に子の世話をたのみ、夫へ恋の歌をおくります。夫も歌を返しました。会えなくても、思いはかよい合っていたのです。安産と縁むすびの女神として、九州の各地でまつられています。
登場する主な神話
- 海神の宮訪問
- 鵜葺草葺不合命の誕生
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 豊玉毘売
- 読み
- とよたまびめ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00228
