宗像三女神の一柱、沖津宮の女神
どんな神さま?
宗像三女神のひとりで、はるか沖の島にしずまる女神です。天照大御神と須佐之男命のうけいのとき、天照大御神が須佐之男命の長い剣を三つに折り、かみくだいて吹き出した息の霧から、三柱の女神が生まれました。その最初に生まれたのが、多紀理毘売命です。別名を奥津島比売命といいます。
名前の「たきり」は、「霧」のこととする説があります。息の霧から生まれたこと、そして海の上にたちこめる霧をあらわすと考えられています。この女神がしずまる沖ノ島は、九州本土から六十キロもはなれた、玄界灘のまんなかの小さな島です。霧のなかから、ふいに姿をあらわす島。船乗りたちは、この島を神そのものとしておがみました。
沖ノ島では、四世紀から九世紀にかけて、国をあげての祭りが行われました。岩のかげからは、鏡、金の指輪、遠い国のガラスのうつわなど、たくさんの宝物が見つかり、「海の正倉院」と呼ばれています。島で見聞きしたことは人に話してはならず、草一本、石ひとつ持ち帰ってはならない、というきまりが、いまもまもられています。この女神は、のちに大国主神と結ばれ、阿遅志貴高日子根神と高比売命を生みました。海の道のいちばん先で、国をまもる女神です。
登場する主な神話
- 天照大御神と須佐之男命の誓約
- 大国主神の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 多紀理毘売命
- 読み
- たきりびめのみこと
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00194
