喪屋を切り伏せた大国主神の御子
どんな神さま?
大国主神と、宗像の女神・多紀理毘売命のあいだに生まれた御子です。阿遅鉏高日子根神とも書き、名前は農具の鋤にちなむとする説があります。妹は高比売命です。
この神の見せ場は、友の葬儀の場面です。国譲りの使いとして地上に来ていた天若日子が亡くなり、阿遅志貴高日子根神は弔いに訪れました。ところが二柱は姿がそっくりだったため、天若日子の父と妻は「わが子は生きていた」「夫は生きていた」と手足に取りすがって泣きます。阿遅志貴高日子根神は「大切な友だから弔いに来たのに、なぜ死んだ者とまちがえるのか」と怒り、剣を抜いて喪屋を切り伏せ、足でけり飛ばしてしまいました。
飛び去っていくその姿を見て、妹の高比売命が兄の名を明かす歌をうたったと伝わります。『古事記』はこの神を迦毛大御神とも呼びます。「大御神」とたたえられる神はごくわずかで、古くから大きな力をもつ神とされていたことがうかがえます。奈良県御所市の高鴨神社などにまつられています。
登場する主な神話
- 大国主神の系譜
- 天若日子の弔い
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 阿遅志貴高日子根神
- 読み
- あじしきたかひこねのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00008
