肥国につけられた、長い日の名
どんな神さま?
九州のうち、肥の国につけられた神さまの名前です。伊耶那岐神と伊耶那美神が生んだ筑紫島(九州)は、体はひとつで顔が四つあるとされ、顔ごとに名前がありました。そのなかで、いちばん長い名前をもつのが、この肥の国です。いまの佐賀県、長崎県、熊本県のあたりにあたります。
長い名前を分けてみましょう。「建」は、いさましいこと。「日向日」は、太陽に向かうこと。「豊」は、ゆたかなこと。「久士比」は、「くしび」、つまりふしぎな神の力のこと。「泥別」は、土地をおさめる者につける言葉です。「いさましく、日に向かい、ゆたかで、ふしぎな力をもつ国」。ほめ言葉を、これでもかと重ねた名前です。あまりに長いので、もとはふたつの国の名前だったのではないか、という議論もあります。
肥の国は、「火の国」とも書きました。大きなけむりをあげる阿蘇山があり、夜の海にはふしぎな火がならんで見える、といわれた土地です。景行天皇が船でこの海をすすんでいたとき、暗やみのなかに火が見え、それを目じるしに岸にたどりついた、という話が伝わっています。火山の力と、ゆたかな海。太陽と火にめぐまれた国に、いちばん長くてりっぱな名前がおくられました。
登場する主な神話
- 国生み
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 建日向日豊久士比泥別
- 読み
- たけひむかひとよくじひねわけ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00197
関連する神さま
- 伊邪那岐命(イザナギ) いざなきのかみ図鑑のページ
- 伊邪那美命(イザナミ) いざなみのかみ図鑑のページ
- 筑紫島 つくしのしま図鑑のページ
- 白日別 しらひわけ図鑑のページ
- 豊日別 とよひわけ図鑑のページ
