東征の途中で倒れた神武天皇の兄
どんな神さま?
初代・神武天皇の兄にあたる神さまです。鵜葺草葺不合命と玉依毘売のあいだに生まれた四人きょうだいの長男で、末の弟がのちの神武天皇です。兄弟は、日向の地で「どこへ行けば天下をおだやかにおさめられるだろう。東へ行こう」と語り合い、ともに旅立ちました。
長い年月をかけて瀬戸内海を東へすすみ、いよいよ大和に入ろうとしたとき、土地の豪族・登美能那賀須泥毘古の軍がまちかまえていました。はげしい戦いのなかで、五瀬命は手に矢をうけてしまいます。五瀬命は言いました。「私たちは日の神の子なのに、日に向かって戦ったのがよくなかった。まわり道をして、日を背にして戦おう」。
一行は南へまわりますが、きずは深く、紀の国の男之水門で、五瀬命は「いやしい者の手にかかって死ぬのか」とさけんで亡くなりました。なきがらは竈山にほうむられたと伝わります。和歌山市の竈山神社が、その地とされています。弟は兄の言葉どおり熊野からまわりこみ、ついに大和をおさめます。志なかばでたおれた兄の教えが、弟をみちびいたのです。
登場する主な神話
- 神武東征
- 楯津の戦い
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 五瀬命
- 読み
- いつせのみこと
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00066
