天之日矛がもたらした八つの宝の神
どんな神さま?
兵庫県豊岡市の出石にまつられる、八つの宝の神さまです。『古事記』によると、新羅の王子・天之日矛が、海を渡って日本にやってきたとき、八つの宝をたずさえていました。その宝を神としてまつったのが、伊豆志之八前大神です。
宝の中身がおもしろいのです。玉をつらねた飾りが二つ。波をおこす布と、波をしずめる布。風をおこす布と、風をしずめる布。そして、沖の鏡と岸べの鏡。あわせて八つです。波と風を思いのままにする布は、海を渡る人びとにとって、まさに命をまもる宝だったでしょう。海をこえてやってきた人びとの、航海のわざや祈りが、こうした宝の話に残っていると考えられています。
天之日矛は、去っていった妻の阿加流比売神を追って来たものの、難波に入ることができず、但馬の国にとどまって土地の娘と結婚しました。その子孫からは、お菓子の神さまとされる田道間守命や、息長帯比売命(神功皇后)の母が出たと『古事記』は伝えます。出石神社は但馬国の一宮で、いまも天之日矛とこの八つの宝をまつっています。春山と秋山の兄弟が妻にのぞんだ伊豆志袁登売神は、この神の娘です。
登場する主な神話
- 天之日矛の渡来
- 応神天皇の段
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 伊豆志之八前大神
- 読み
- いずしのやまえのおおかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00067
