大国主神の祖母にあたる女神
どんな神さま?
大国主神の、父方のおばあさんにあたる女神です。『古事記』の、須佐之男命から大国主神へとつづく系譜に登場します。布怒豆怒神の娘で、淤美豆奴神の妻となり、天之冬衣神を生みました。その子が、大国主神です。物語は語られていません。
夫の淤美豆奴神は、『出雲国風土記』で、海の向こうから土地を引きよせて出雲の国を大きくした、国引きの神とされています。その妻が、この女神です。名前の「ふて」の意味は、はっきりわかっていません。「耳」は、古い時代の神や人の名前によくつく言葉で、すぐれた霊力をもつ者をあらわすとされます。
手がかりは、家族の名前です。父の名前「布怒豆怒」も、この女神の「布帝耳」も、「布」の字ではじまります。そして、生まれた子は「冬衣」、つまり冬のきものです。布、布、衣。そこで、この一族は、糸をつむぎ、布を織り、きものをつくることにかかわる神ではないか、と考える説があります。昔のきものは、麻や藤、くずなどの植物のせんいから、長い時間をかけてつくりました。水の神の一族に、布の神の娘がとついで、冬のきものの神が生まれる。水と布は、せんいを水にさらして白くすることで、深くむすびついています。寒い冬をこすためのきもの。家族をあたためる仕事を見まもる女神かもしれません。
登場する主な神話
- 須佐之男命の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 布帝耳神
- 読み
- ふてみみのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00266
