杖から生まれた、境を守る道の神
どんな神さま?
杖から生まれた、さかいをまもる道の神さまです。黄泉の国から帰った伊耶那岐神は、禊をする前に、身につけていたものを次々と投げすてました。そのいちばん最初に投げすてたのが杖で、そこから生まれたのが衝立船戸神です。身につけたものから生まれた十二柱の神の、先頭に立つ神です。
「つきたつ」は、杖を地面につき立てること。「ふなと」は、「来な、と」、つまり「ここから先へ来るな」という意味の言葉がもとになっているとされます。杖をつき立てて、「ここから入ってはならない」としめす神、ということです。『日本書紀』では、伊耶那岐神が黄泉比良坂で、追ってくる雷たちに向かって杖を投げ、「ここから先へは来るな」と言った、と語られています。その杖の神が、岐神です。
昔の人は、杖や棒を地面にさして、土地のさかいのしるしにしました。そのしるしが、悪いものをふせぐ神になったのです。村の入口や、とうげ、橋のたもとにまつられる道祖神や「さえの神」は、この神の流れをくむものとされています。旅に出る人は、村はずれでこの神に無事を祈りました。旅人のつく杖は、歩く助けであり、身をまもるものでもありました。さかいに立って内がわをまもり、旅立つ人を見送る。道の守り神です。
登場する主な神話
- 伊耶那岐命の禊
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 衝立船戸神
- 読み
- つきたつふなとのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00209
