大国主神を生み、助けた母神
どんな神さま?
大国主神を生み、何度もその命をすくった母神です。刺国大神の娘で、天之冬衣神の妻となり、大国主神を生みました。『古事記』の物語のなかでは、「御祖命」、つまり「お母さま」として登場します。
若いころの大国主神、つまり大穴牟遅神は、美しい八上比売にえらばれたために、兄の八十神たちにねたまれました。兄たちは、まっ赤に焼いた大きな石を猪といつわって山から落とし、それをだきとめた弟を焼き殺してしまいます。母神は泣きながら天にのぼり、神産巣日神にすがりました。つかわされた貝の女神たちの手当てで、わが子は生き返ります。
ところが兄たちは、こんどは大きな木をさいてくさびを打ち、そのすきまに弟を入らせて、くさびをぬいてはさみ殺しました。母神は泣きながらさがしまわり、木をさいてわが子をとり出し、ふたたび生き返らせます。そして言いました。「ここにいたら、いつかほんとうにほろぼされてしまう」。母は子を木の国へ逃がし、そこから根の国へと旅立たせます。あきらめずに子をさがし、助け、そして手ばなして送り出す。子をまもる母の強さを、そのままえがいた神さまです。大国主神の国づくりは、この母がいなければはじまりませんでした。
登場する主な神話
- 須佐之男命の系譜
- 八十神の迫害
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 刺国若比売
- 読み
- さしくにわかひめ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00169
