大国主神の母方の祖父にあたる神
どんな神さま?
大国主神の、母方のおじいさんにあたる神さまです。『古事記』の系譜に、刺国若比売の父として、名前だけが見えます。刺国若比売は天之冬衣神の妻となり、大国主神を生みました。物語は何も語られていません。
名前の「さし」は、土地に杭や棒をさして、「ここは私の土地だ」としるしをつけることをあらわすとされます。昔は、新しい土地をひらくとき、まず杖や矛、木の枝などを地面にさして、自分のものとすることをしめしました。「刺国」は、そうして国を自分のものとしておさめる、という意味と考えられています。「大」は、娘の「若」と対になる言葉です。父が「大」、娘が「若」。親子で対の名前になっています。
この神の孫が、国づくりをなしとげる大国主神です。「国をさして、わがものとする」という名前の祖父から、「大いなる国の主」という名前の孫へ。名前のうえでも、国をおさめる力が受けつがれていることになります。父方の系譜には、水や淵や冬の名前がならびますが、母方には、国をおさめる名前があるのです。大国主神は、兄たちにいじめられる末っ子としてあらわれますが、母方の祖父の名前を見ると、はじめから国の主となる血すじだったことがうかがえます。名前だけで多くを語る、系譜の神さまです。
登場する主な神話
- 須佐之男命の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 刺国大神
- 読み
- さしくにおおのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00168
