宮殿の内をなごやかに保つ女神
どんな神さま?
宮殿のなかを、なごやかにたもつ女神です。平安時代の『延喜式』に、宮中でまつられた八柱の神のひとりとして、名前があげられています。「大宮」は、りっぱな宮殿のこと。「め」は女性。「宮殿の女神」という意味です。
宮殿の安全を祈る祭りの祝詞に、この女神のはたらきが語られています。「大宮売神は、御殿のなかにいて、出入りする人をえらび、神々の心をやわらげ、天皇につかえる人びとが、あやまちをおかさないように、おこったり、いがみ合ったりしないように、心をなごませ、おだやかにつかえさせてくださる」。たくさんの人がはたらく宮殿で、人と人とのあいだをとりもち、なごやかな空気をつくる神なのです。
『古語拾遺』では、この女神は布刀玉命の子とされます。天照大御神が岩戸から出て、新しい御殿にうつったとき、そば近くにつかえました。「いまの世で、女官が、やさしい言葉で、天皇と家来たちのあいだをやわらげ、よろこばせるようなものだ」と書かれています。人と人とをつなぐ力から、のちには、市場や商売の神、接客の神としても信仰されるようになりました。京都の伏見稲荷大社にもまつられています。百貨店などでまつられることも多い女神です。職場や家庭が、なごやかでありますように。そう願う人の味方です。
登場する主な神話
- 宮中八神
- 大殿祭の祝詞
- 天の岩戸(古語拾遺)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 大宮売神
- 読み
- おおみやのめのかみ
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 延喜式
- 図鑑番号
- K00336
