魂を体にとどめる生成の神
どんな神さま?
魂を体にとどめる力をあらわす神さまです。『古事記』や『日本書紀』の物語には登場しません。この神の名前が見えるのは、平安時代にまとめられた『延喜式』という、朝廷のきまりを記した書物です。そこに、宮中で、巫女がまつる八柱の神のひとりとして、名前があげられています。
八柱とは、神産日神、高御産日神、玉積産日神、生産日神、足産日神、大宮売神、御食津神、事代主神です。天皇の体と心をまもる、とくべつな神々でした。このうち五柱の名前に、「むすひ」がついています。「むすひ」は、ものを生み出し、育て、むすびつける、ふしぎな力のことです。
「たまつめ」は、「魂をとどめる」という意味と考えられています。昔の人は、魂は体からぬけ出しやすいもの、と考えました。おどろいたとき、病気のとき、魂はふらふらとはなれてしまいます。魂がはなれきってしまうと、人は死んでしまいます。そこで、魂を体のなかにしっかりとむすびとめる祭りが、大切にされました。宮中では、毎年冬に、天皇の魂をしずめ、元気づける祭りが行われ、この八柱の神がまつられたのです。冬は、太陽の力がいちばん弱まる季節。そのときに、命の力をむすび直しました。心と体を、ひとつにつなぎとめる神さまです。
登場する主な神話
- 宮中八神
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 玉積産日神
- 読み
- たまつめむすひのかみ
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 延喜式
- 図鑑番号
- K00333
