木俣神の別名で、井泉の神
どんな神さま?
井戸や泉の神さまです。『古事記』に、大国主神と八上比売の子である木俣神の、またの名として記されています。「御井」は、「りっぱな井戸」「神聖な泉」という意味です。昔の「井」は、ほった井戸だけでなく、水がわき出る泉や、川の水をくむ場所もふくめた言葉でした。
母の八上比売は、正妻の須勢理毘売をおそれて、生まれた子を木のまたにさしはさみ、ふるさとの稲羽へ帰りました。それで、この子は木俣神と呼ばれます。その木の神が、なぜ泉の神の名前もあわせもつのでしょうか。大きな木は、根を深くのばして、地面の下の水をすい上げます。大木の根もとには、よく清水がわいています。木のあるところには水がある、と昔の人は知っていました。また、泉や井戸のそばには、目じるしとして、また水をまもるために、木を植えました。木と泉は、いつもいっしょだったのです。
島根県出雲市の御井神社には、八上比売がこの神を生んだとき、産湯につかったという三つの井戸、生井、福井、綱長井がのこっています。安産の神、水の神として信仰され、いまも多くの人がおとずれます。きれいな水がわくところに人があつまり、村ができます。井戸ばたは、人びとが顔を合わせる場所でもありました。くらしのまんなかにある、水の神さまです。
登場する主な神話
- 木俣神の誕生
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 御井神
- 読み
- みいのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00288
