丹塗りの矢から生まれた賀茂の雷神
どんな神さま?
赤い矢から生まれた、賀茂の雷の神さまです。京都市の上賀茂神社にまつられています。正式な名前を、賀茂別雷神社といいます。『山城国風土記』の、いまにのこる一部分に、生まれたときの物語が伝えられています。
母の玉依日売が、賀茂川を流れてきた赤い矢をひろって、ねどこのそばにおいたところ、身ごもって、この神が生まれました。大きくなったとき、祖父の賀茂建角身命は、神々をあつめて七日七晩の宴をひらき、「おまえの父と思う人に、この酒をのませなさい」と言います。すると、この神は、さかずきをささげて天をあおぎ、御殿の屋根をつきやぶって、天へのぼっていきました。父は、天の雷の神だったのです。それで、祖父の名をとって、賀茂別雷命と名づけられました。
名前の「わけ」は、「若い」という意味とも、雷を「分ける」ほどの強い力という意味ともいわれます。雷は、おそろしいものですが、雨をもたらし、稲をみのらせる力でもありました。上賀茂神社の境内には、円すい形にととのえた、ふたつの砂の山があります。神が降りてきた山をかたどったもので、清めの砂のはじまりとされています。都が京都にうつってからは、都をまもる神として、朝廷からあつくうやまわれました。厄よけ、雷よけ、そして電気の神として、信仰されています。
登場する主な神話
- 丹塗矢と賀茂別雷命の誕生(山城国風土記逸文)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 賀茂別雷命
- 読み
- かもわけいかづちのみこと
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 山城国風土記逸文・延喜式
- 図鑑番号
- K00365
