剣の先の血から生まれた三番目の神
どんな神さま?
剣についた血から生まれた神さまです。伊耶那美神が火の神・火之迦具土神を生んで亡くなったとき、伊耶那岐神は剣を抜いて火の神を斬りました。剣の先についた血が、あたりの岩に飛びちり、そこから三柱の神が生まれます。石析神、根析神、そして三番目がこの石筒之男神です。
前の二柱は「岩をさく」「根をさく」という、はっきりした名前です。ところが「石筒」の意味はむずかしく、いくつもの説があります。岩にやどるふしぎな力とする説。岩のようにかたい刀や剣をあらわすとする説。鉄を打つときに飛びちる火花、つまり「岩の星つぶ」とみる説。どれも定まってはいません。
手がかりになるのは、生まれた場面です。火の神の血が岩にかかり、岩をさく神が生まれ、つづいて火の勢いの神、剣と雷の神、水の神が生まれていきます。岩から鉄をとり出し、火できたえ、水でひやして剣をつくる。鍛冶の仕事の流れと重なると考えられています。『日本書紀』では磐筒男神と書かれ、妻の磐筒女神とのあいだに、剣の神・経津主神が生まれたとする伝えもあります。岩と火から剣が生まれるまでの、大切なひとこまをになう神さまです。
登場する主な神話
- 伊耶那美命の死(火の神を斬る場面)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 石筒之男神
- 読み
- いわつつのおのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00077
