天から降り神武天皇に仕えた神
どんな神さま?
天から降り、神武天皇に仕えた神さまです。『古事記』では、神武東征のいちばんおわりに登場します。神倭伊波礼毘古命が大和の敵をたいらげたとき、邇芸速日命がやってきて言いました。「天つ神の御子が天からお降りになったと聞きましたので、私もあとを追って降ってまいりました」。そして、天の神の子であるしるしの宝をさし出して、仕えます。
『日本書紀』は、もっとくわしく語っています。この神は、神武天皇よりも前に、天の磐船という船にのって空から降り、大和の地にすんでいました。土地の豪族・長髄彦の妹を妻とし、長髄彦は、この神を主君としてあおいでいたのです。やがて神武天皇の軍がやってくると、長髄彦は「天の神の子がふたりいるはずがない」と、はげしく戦いました。けれども邇芸速日命は、神武天皇こそがまことの天孫だとみとめ、したがわない長髄彦を討って、国をゆずります。
天孫よりも先に、大和をおさめていた天の神がいた。この伝えは、古い時代の大和に、べつの王がいた記憶をのこしているとも考えられています。この神は、朝廷の武器と祭りをつかさどった物部氏の祖先とされます。大阪府の磐船神社には、のってきた船と伝える大きな岩があり、石切劔箭神社などにもまつられています。
登場する主な神話
- 神武東征
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 邇芸速日命
- 読み
- にぎはやひのみこと
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 別名・表記
- 饒速日命 にぎはやひのみこと
日本書紀表記・② 記紀間の対応
- 饒速日命 にぎはやひのみこと
- 図鑑番号
- K00239
