物部氏の祖先とされる邇芸速日命の子
どんな神さま?
物部氏の祖先とされる神さまです。『古事記』では、天から降った邇芸速日命と、大和の豪族の妹・登美夜毘売のあいだに生まれた子で、物部連、穂積臣、婇臣の祖先、と記されています。『古事記』には、このほかの物語はありません。
物部氏は、朝廷の武器をあずかり、また、魂をしずめる祭りをつかさどった、大きな一族です。その一族に伝わった書物には、この神の活やくが、くわしく語られています。父の邇芸速日命は、天から降るとき、十種の宝をさずかっていました。鏡がふたつ、剣がひとつ、玉が四つ、ふしぎな布が三つ。これを「ひと、ふた、み、よ」と数えながら、ゆらゆらとふると、死んだ人さえ生き返る、といわれた宝です。
宇摩志麻遅命は、神武天皇に仕え、その宝をささげて、天皇と后の魂をしずめ、長生きを祈りました。これが、宮中で冬に行われる、魂をしずめる祭りのはじまりとされています。そののち、この神は、各地をしずめながら旅をして、石見の国、いまの島根県大田市にたどりつきました。つるにのって山に降りた、と伝えられています。その地にある物部神社は、石見の国の一宮で、つるを神のしるしとしています。名前の「うまし」は、「すばらしい」という意味。心と体をととのえ、元気をとりもどす力をさずける神さまです。
登場する主な神話
- 神武東征
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 宇摩志麻遅命
- 読み
- うましまぢのみこと
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記(神武天皇の段、邇芸速日命の子)。物部神社(島根)の祭神
- 図鑑番号
- K00397
