天之狭霧神と対になる霧の神
どんな神さま?
神生みで生まれた、霧の神さまです。親は、山の神・大山津見神と、野の神・鹿屋野比売神。この二柱が山と野をそれぞれ受けもって生んだ八柱の神の、四番目にあたります。天之狭霧神と対になっています。
名前の「さぎり」は、霧のことです。「さ」は、神聖なものや、こまかいものにつける言葉とされます。神聖な霧、あるいは、山と野のさかいにかかる霧をあらわすと考えられています。対の天之狭霧神が、高い山の上にかかる霧だとすれば、国之狭霧神は、ふもとや里にたちこめる霧といえるでしょう。
秋から冬の朝、山にかこまれた盆地は、まっ白な霧にしずむことがあります。高いところから見ると、まるで雲の海のようです。霧は、日がのぼるとゆっくり晴れて、その下から田や村があらわれます。昔の人は、そのようすに、世界がいま生まれたかのようなふしぎを感じたでしょう。霧はまた、作物にとって大切なしめりけを運んでくれます。霧の多い土地は、よいお茶ができるともいわれます。『古事記』に物語はなく、名前が記されるだけですが、朝の霧のなかに神の気配を感じた人びとの心は、いまの私たちにもよくわかります。霧が晴れていく朝、この神さまがそこにいます。
登場する主な神話
- 国生み・神生み
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 国之狭霧神
- 読み
- くにのさぎりのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00153
