天之闇戸神と対になる谷の神
どんな神さま?
神生みで生まれた、谷の神さまです。親は、山の神・大山津見神と、野の神・鹿屋野比売神。この二柱が山と野をそれぞれ受けもって生んだ八柱の神の、六番目にあたります。天之闇戸神と対になっています。
名前の「くら」は、暗いところ。山と山にはさまれて、日の光がとどきにくい深い谷をあらわすとする説があります。切り立った崖や、岩のそそり立つ地形をさす言葉とみる説もあります。「戸」は出入口のこと。谷の入口、あるいは谷そのものを神さまにした名と考えられています。
八柱の神は、土、霧、谷、まよい、の四組が、それぞれ「天の」と「国の」の対で生まれます。なぜ同じものに、天と国の二柱がいるのでしょうか。高い山の上のほうを「天」、ふもとに近いほうを「国」と呼び分けたとする考え方があります。そうだとすれば、国之闇戸神は、人里に近い谷の神です。谷は、うす暗くて少しこわい場所ですが、そこにはかならず水が流れています。谷川の水は、ふもとの田んぼをうるおし、村の飲み水になります。昔の村は、たいてい谷の出口にひらかれました。暗い谷のおくから、命の水がやってくる。村の人びとが、谷に向かって手を合わせた気持ちがわかるような気がします。
登場する主な神話
- 国生み・神生み
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 国之闇戸神
- 読み
- くにのくらとのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00152
