泡が波立つ水面を表すとされる神
どんな神さま?
神生みで生まれた、水面の泡と波の神さまです。親は、河口の神である速秋津日子神と速秋津比売神。この二柱が河と海をそれぞれ受けもって生んだ八柱の神の、二番目にあたります。先に生まれた沫那芸神と対になっています。
名前の「沫」は水の泡、「那美」は波のこととされます。川の流れと海の潮がぶつかるところに白い泡が立ち、さざ波が広がっていく。そのようすを神さまにした名と考えられています。沫那芸神が泡のしずまる「静」をあらわすのにたいして、こちらは波立つ「動」をあらわします。
河口は、ふしぎな場所です。満ち潮のときは海の水が川をさかのぼり、引き潮のときは川の水がいきおいよく海へ出ていきます。一日のうちに何度も流れの向きがかわり、泡が立ってはしずまります。親の速秋津日子神と速秋津比売神は、罪やけがれを海へ流し、のみこんでくれる神ともされました。その入口で立つ泡や波は、けがれが清められていくしるしと感じられたのかもしれません。『古事記』に物語はなく、名前が記されるだけですが、波と泡というごく小さな自然の動きにまで神の名がつけられているところに、水とともに生きた人びとの目が感じられます。
登場する主な神話
- 国生み・神生み
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 沫那美神
- 読み
- あわなみのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00056
