大神が朝ごとに通った朝山の女神
どんな神さま?
大国主神が朝ごとにかよった、出雲の女神です。『古事記』や『日本書紀』には登場しません。『出雲国風土記』の、神門郡朝山郷のところに出てきます。神魂命、つまり神産巣日神の娘とされています。
風土記はこう語ります。「神魂命の御子、真玉著玉之邑日女命が、ここにいらっしゃった。そのとき、天の下をおつくりになった大神、大穴持命が、この女神を妻として、朝ごとにおかよいになった。それで、朝山という」。大穴持命は、大国主神のことです。国づくりでいそがしい大神が、毎朝、欠かさずかよった。それほどいとしい女神だったのでしょう。その「朝」が、土地の名前になりました。
名前は、とても美しいひびきです。「真玉著く」は、「りっぱな玉を身につけた」という意味。「玉之邑」は、「玉の村」。「りっぱな玉をつけた、玉の村の姫」ということになります。出雲は、古くから玉づくりのさかんな国でした。青いめのうなどをみがいて、まが玉をつくります。玉をたくさん身にかざった、かがやくように美しい女神の姿がうかんできます。島根県出雲市の朝山神社は、この女神をまつる社です。山の上にあり、出雲平野を見わたすことができます。出雲に全国の神々があつまるとされる神在月には、神々がまずこの社に立ちよる、という言い伝えもあります。朝の光のなかの、玉の女神です。
登場する主な神話
- (記紀の神話には登場しません)
- 出雲国風土記・神門郡朝山郷の地名由来
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 真玉著玉之邑日女命
- 読み
- またまつくたまのむらひめのみこと
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 出雲国風土記
- 図鑑番号
- K00351
