迦具土神の頭に生まれた山の神
どんな神さま?
斬られた火の神の頭から生まれた、山の神さまです。伊耶那岐神が、妻を死なせた火の神・火之迦具土神を剣で斬ると、そのなきがらの八つのところから、八柱の山の神が生まれました。正鹿山津見神は、そのいちばんはじめ、頭から生まれた神です。八柱の山の神の、筆頭にあたります。
「山津見」は「山の神霊」という意味です。「まさか」については、いくつかの説があります。ひとつは、「真坂」、つまり、ほんとうにけわしい坂、山のいちばんきついのぼり坂とする説です。もうひとつは、「まさしく」という意味にとって、正真正銘の山の神、山の神のなかの山の神、とする説です。頭から生まれた神ですから、山のいただきをあらわす、と考えるのが自然でしょう。
このあと、胸、腹、陰部、左手、右手、左足、右足の順に、山の神が生まれていきます。頭が山の頂、胴が山の中ほどやおく、手足がふもとやすそ野。ひとつの体が、ひとつの山になっているのです。『日本書紀』では、この神は正勝山祇と書かれ、頭ではなく腰から生まれたとされています。伝えによって、少しずつちがいがあるのです。山のいただきは、天にいちばん近い場所です。昔の人は、神は高い山のいただきに降りてくると信じ、山そのものをおがみました。山のてっぺんにいる神さまです。
登場する主な神話
- 伊耶那美命の死(火の神を斬る場面)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 正鹿山津見神
- 読み
- まさかやまつみのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00278
