筑後国一宮・高良大社の謎多き神
どんな神さま?
福岡県久留米市、筑後平野を見わたす高良山(標高312メートル)。その中腹に鎮まる高良大社の主祭神が、高良玉垂命です。朝廷から最高の位である正一位を授けられたと伝えられ、『延喜式』には名神大社として記された、筑後国の一宮の神さまです。
ところが、これほど格式の高い神さまなのに、『古事記』にも『日本書紀』にも名前が見えません。正体については、武内宿禰とする説、物部氏の祖神とする説、海の神・綿津見神とする説など、十をこえる説が唱えられてきました。江戸時代には武内宿禰とみる説が有力でしたが、いまも定まっていません。
神社の伝承では、高良山にはもともと高木神(高御産巣日神)が鎮まっていました。そこへ玉垂命が「一夜の宿を貸してほしい」と願い出て山を借り、そのまま結界を張って鎮座した、と語られます。ふもとの高樹神社は、このとき山を譲った神をまつる社とされています。
現在の社殿は、江戸時代に久留米藩主・有馬頼利の寄進で建てられたもので、国の重要文化財です。神社建築としては九州最大級とされます。厄除け・延命長寿、そして芸能の神として信仰され、毎年10月9日から11日には例大祭「高良山くんち」が行われます。
登場する主な神話
- (記紀の神話には登場しません)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 高良玉垂命
- 読み
- こうらたまたれのみこと
- 区分
- 祭祀の神
- 主な出典
- 高良大社の祭神。記紀には登場しない
- 図鑑番号
- K00403
