生き生きとした幸いの魂の女神
どんな神さま?
『古事記』の、大国主神の子孫をたどる系譜に名前が見える女神です。比々羅木之其花麻豆美神の娘で、多比理岐志麻流美神の妻となり、美呂浪神を生みました。物語は語られず、名前と親子の関係だけが記されています。
名前は、めでたい言葉をいくつも重ねたつくりになっています。「活」はいきいきとした命の力、「前」は「さき」、つまり幸い、「玉」は魂や宝の玉をあらわすとされます。いきいきとした魂、幸いをもたらす魂をもつ姫、という意味にとる説があります。うつくしい宝の玉をたたえた名とみる説もあります。
昔の人は、人の魂にはいくつものはたらきがあると考えていました。大国主神が国づくりにゆきづまったとき、海のかなたから光ってあらわれ、助けてくれたのは、自分自身の「幸魂・奇魂」だったと『日本書紀』は語ります。幸いをもたらす魂は、国をゆたかにする力そのものでした。父の名にある「ひいらぎ」は、とげのある葉で悪いものをよせつけない木です。魔よけの木の神の娘が、幸いの魂の姫。この系譜には、子孫のしあわせを願う気持ちが、名前のかたちでこめられているようです。
登場する主な神話
- 大国主神の子孫の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 活玉前玉比売神
- 読み
- いくたまさきたまひめのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00059
