黄泉比良坂をふさいだ大岩の神
どんな神さま?
この世とあの世のさかいをふさぐ、大岩の神さまです。黄泉の国で、かわりはてた妻の姿を見てしまった伊耶那岐神は、追ってくる者たちをふりきって、ようやく黄泉比良坂までたどりつきました。最後に、妻の伊耶那美神みずからが追いかけてきます。伊耶那岐神は、千人がかりでやっと動かせるほどの大きな岩を引いてきて、坂のまんなかをふさぎました。
ふたりは、岩をはさんで向かい合い、別れの言葉をかわします。「あなたの国の人を、一日に千人殺しましょう」「それなら私は、一日に千五百の産屋を建てよう」。こうして、生きている者の世界と、死んだ者の世界は、はっきりと分けられました。『古事記』は、この坂をふさいだ岩を、道反之大神、または塞坐黄泉戸大神と呼ぶ、と記しています。
「ちがえし」は、「道から追い返す」という意味です。悪いもの、こわいものを、ここで追い返して通さない。もうひとつの名前は、「黄泉の入口をふさいでいらっしゃる大神」という意味です。村のさかいや、とうげ、辻に、大きな石をおいて、悪いものが入るのをふせぐならわしは、日本の各地にあります。その大もとにいる神といえるでしょう。『古事記』は、黄泉比良坂は出雲の国の伊賦夜坂だと記しています。島根県松江市には、その場所とされるところがあり、大きな岩がのこっています。
登場する主な神話
- 黄泉比良坂
- 千引の石
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 道反之大神
- 読み
- ちがえしのおおかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00206
神さまホスピタルでの配役
No.26 安全医療安全危険を一線で食い止め、事故を防ぐ関連する神さま
- 伊邪那岐命(イザナギ) いざなきのかみ図鑑のページ
- 伊邪那美命(イザナミ) いざなみのかみ図鑑のページ
