対馬につけられた女性の名
どんな神さま?
国生みで六番目に生まれた津島の、もうひとつの名前です。津島は、いまの長崎県の対馬にあたります。伊耶那岐神と伊耶那美神が生んだ島には人のような別名がつけられていて、対馬には女性の名があたえられました。
名前の「狭手」は、魚をすくいとる小さな網のこととされます。りっぱな網に神の霊がよりつく女性、という意味にとる説があります。また、入り江が深く入りくんだ島の形が、ひろげた網に似ているからだとする説もあります。どちらも、漁とともに生きてきた島らしい名前です。
対馬は、九州と朝鮮半島のあいだにあり、晴れた日には海の向こうに半島の山が見えるほどの近さです。「津島」という名前は「港の島」を意味するとされ、古くから大陸と日本を行き来する船が立ちよる、国の玄関口でした。米や鉄、文字や仏教など、多くのものがこの島を通って伝わったと考えられています。海の神をまつる古い神社が多く、海幸彦と山幸彦の物語にかかわる伝えも残ります。国のはしにあるからこそ、いちばん先に新しいものと出会う島でした。
登場する主な神話
- 国生み
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 天之狭手依比売
- 読み
- あめのさでよりひめ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00034
