※この解説は、出典の確認を続けています。
富を育み、実らせる安房の女神
どんな神さま?
房総半島の南のはしにしずまる、安房の女神です。千葉県館山市の、洲崎神社と洲宮神社にまつられています。『古事記』や『日本書紀』には登場しません。平安時代の『延喜式』に、「后神天比理乃咩命神社」として、名前が見えます。「后神」とあるとおり、天太玉命、つまり布刀玉命の后です。
夫の布刀玉命は、天の岩戸の祭りで、そなえものをささげた神で、祭りの道具をつくる忌部氏の祖先です。その孫の天富命は、阿波の国の人びとをひきいて、船で東へ向かい、房総半島に上陸しました。そして、麻やかじの木を植えて、この地をひらき、祖父をまつる安房神社を建てます。その后であるこの女神も、海を見おろす山の中ほどに、まつられました。海をわたってきた人びとが、新しい土地で、まず祖先の夫婦の神をまつったのです。
洲崎神社は、東京湾の入口に立っています。湾に出入りする船は、かならずこの社の前を通ります。船乗りたちは、海の上から手を合わせて、航海の無事を祈りました。源頼朝も、たたかいにやぶれて、船で安房へのがれてきたとき、まずこの社にまいって、ふたたび立ちあがることを祈った、と伝えられます。そして、その願いは、かないました。新しい土地をひらき、ものをつくり、ゆたかにする。夫をささえ、子孫をまもった女神。みのりと繁栄、再起の神として、信仰されています。
登場する主な神話
- (記紀の神話には登場しません)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
石川県の金剱宮、山梨県の新屋山神社、千葉県の安房神社は、「日本三大金運神社」と呼ばれることがあります。この神さまは、そのひとつ、千葉県の安房神社にまつられています。
じつは熊本県にも、金運向上の龍神をまつる神社があります。
その龍神は、暦には登場しません。「金運向上」の絵馬を掛けると、ごくまれに出会えるかも⁈
基本情報
- 見出し表記
- 天比理乃咩命
- 読み
- あめのひりのめのみこと
- 区分
- 祭祀の神
- 主な出典
- 延喜式神名帳(安房国「后神天比理乃咩命神社」)。洲崎神社・洲宮神社(千葉県館山市)の祭神
- 図鑑番号
- K00427
