天孫降臨を先導した久米の祖神
どんな神さま?
天孫降臨のとき、邇邇芸命の先頭に立って道をひらいた武の神さまです。『古事記』によれば、天忍日命とともに、背にかたい矢入れを負い、大きな刀を腰にさげ、弓を手にとり、矢をたばさんで、一行の前を進みました。天から地上へ降りる大切な旅を、武器をもって守ったのです。
この神は、久米直という氏族の祖先とされます。久米の人びとは、のちに神武天皇の東征でも活やくし、戦いの場でうたわれた勇ましい歌は「久米歌」として伝えられました。宮中の儀式でうたい舞われる久米舞は、その流れをくむものです。
おもしろいのは、書物によって立場がちがうことです。『古事記』では天忍日命とならんで先導する対等な神ですが、『日本書紀』の一書では、大伴氏の祖である天忍日命に率いられる側として記されます。それぞれの氏族が自分たちの祖先をどう語り伝えたかが、こうしたちがいにあらわれていると考えられています。
登場する主な神話
- 天孫降臨
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 天津久米命
- 読み
- あまつくめのみこと
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00014
