砂の名をもつ最初の男女神の女神
どんな神さま?
世界のはじまりにあらわれた、神世七代の三代目の女神です。男神の宇比地邇神と対になっています。それまでの神々は、男女の区別のない「ひとり神」でした。この二柱は、『古事記』ではじめて男と女のひと組としてあらわれた、最初の夫婦の神ともいえる神さまです。
名前の「す」は砂、「ひぢ」は泥や土をあらわすとされます。対の宇比地邇神の「う」は泥のこと。つまり、泥の男神と、砂の女神です。水にうかぶあぶらのようにただよっていた世界に、ようやく泥と砂があらわれて、大地のもとができはじめた。そのようすをあらわす名前と考えられています。読み方は「すひぢに」とする説もあります。『日本書紀』では沙土煑尊と書かれます。
川が運んできた泥と砂は、河口につもって、だんだん陸地になっていきます。大きな川のほとりの平野は、そうやってできました。昔の人も、水のなかから少しずつ土地があらわれてくるようすを見ていたのでしょう。泥はねばり強く、砂はさらさらとしています。性質のちがうふたつがまざり合って、作物の育つよい土になります。ちがうものどうしが組になって、新しいものを生み出す。男女の神がはじめてあらわれる場面に、泥と砂がえらばれているのは、そんな意味があるのかもしれません。
登場する主な神話
- 初発の神々(神世七代)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 須比智邇神
- 読み
- すひちにのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00184
